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DIY

No.016 さらわれた!

Takeru

「タケルさん、事件です」
女性たちが行方不明です。
誰かにさらわれた模様です。

タケルです。
いや~、その日は掃除を始めてすぐのできごっとだったのです。
金曜日は掃除機をかけるまえに、はたきのようなものでほこりを取るのがうちのルールなんですね。
棒の先に白いふわふわの布がついていたものでほこりを取る作業をしていました。
本棚の上をやっていたときです。飾ってあった皿が突然姿を消したのです。

気が付くと「パリン」という音がして、床の上には元の姿とはぜんぜん違ったものがちらかっていました。

あ~あ、やっちゃった。
奥さんとの会話:(表情の描写は割愛させていただきます)
「ごめん。やっちゃた。・・・これ~袋に入れて捨てればよいかな?」
「それ、お土産でもらったものなんだよね」
「じゃ~接着剤でつけてみるよ」
「・・・むりでしょ!」
「やってみて、だめだったら捨てるということで」

と、いうわけで、接着剤でつけてみました。
なんでも接着できるという接着剤で5分ぐらいから固まり始めるものを使ってみました。

貼りわせたあと、テープで固定しても時間が経つと微妙にずれます。
グルガンで補強してもやっぱり皿自体の重さのせいでずれます。
それに固まるのを待っている時間、他の破片を接着できない。

「だめだこりゃ!」3か所貼り合わせたところで断念。
瞬間接着剤を買いに行くことにしました。

運動不足気味なので、自転車で5分ぐらいの駅近くの100均まで行きます。

ひさびさに乗った自転車は家の近所では快適でした、交通量の多い通りにでるまでは。
その道路は比較的交通量が多く、自分が乗用車を運転していて自転車を追い越すとき、対向車がいなくなるまで自転車のうしろをついていかなくてはならないほどの道幅です。
法律が改正される前は、「自転車は歩道を走ってくれよ」と思ったものです。
歩道はありますが、狭くて自転車通行可の標識がないので、歩行者がいなくても自転車で走ってはいけないんですよね。
いざ、自分が自転車に乗る立場だと、車道を走るのは怖いです。
歩行者がいなければ歩道を走ったほうが安全だなあ、と思いながら車道を走りました。

お店までは車だと気づきませんがゆるい上り坂で、自転車だとペダルが重く感じられます。
ママチャリの3段変速の一番軽いギアにしてがんばってスピードをだしました。
法改正と同時に歩道や車道に自転車用の通行帯を作って欲しいものです。

お店に入り、瞬間接着剤のある棚にいきます。
いろいろ種類がありますが、説明を読んで陶磁器用のゼリータイプのものを買いました。
帰りも道路は怖いですが、下り坂なのでスピード速めで走りました。

さっき塗った接着剤をはがし、
接着する両方の断面にうすく接着剤を塗ります。
そして皿に描かれた模様がぴったり合うよう貼り合わせます。
さらに微妙に指先に力を加えしっかり勘合する位置を見つけます。
5秒ぐらいなら位置の調整が可能です。
最適な位置でしばらくじっと持っていると固定されます。

根気よくこの作業を繰り返します。

途中、指が痛い!と思って拡大鏡でみてみると、かなり細かい皿の破片が刺さっていました。

なんとか全部つながりました。

「できたよ」
「いいじゃん!」

近づかなければ割れ目が気づかないレベルです。

タケルさん、失踪事件が解決しました。
女性たちがみつかりました。
さらわれたのではなく、皿が割れた模様です。
修理した人の話では、作業中に手に刺さった破片を抜いても皿は血まみれにならなかったようです。
皿のなかの女性たちも復元されたようです。

投稿日:2024.09.24
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