No.015 ワンルームマンション投資 物件S その3
前回からのつづき
内容証明書付の封筒
家賃未払いの件で不動産屋に内容証明書付の封筒を送ったあとの話です。
「何度か配達に行ったが受取人に渡すことができなかった」という意味のことが書かれた封筒が郵便局から戻ってきました。
夜逃げしたのか? 店のカーテン閉めて息を潜めていたのか?は不明。
受取ってもらわないと、次へ進めなかったのです。
電話をかけても出ないのですが、店のホームページには売り出し物件の広告は出たままでした。
資産を差し押さえるために調べたり、書類を作るのに日数がかかってしまって、その間に逃げられてしまったのかもしれません・・・残念!
怒り
「家賃払って!」って大家さんがアパートの住民に催促に行くシーンをTVドラマでよく見ます。「まるっとお見通しだ!」という美人の天才マジシャンは未払いが多かったです。
リアルな世界で、家賃を預かって手数料をとってる業者が、家賃をふところ入れてドロンするってなに?!
スーパーの万引きと違って、家賃を払わないからと言って警察はすぐにつかまえてくれないようです。
警察には行かなでいで不動産屋が所属しているうさぎさんマークの団体に相談しました。
期待に反して、家賃管理は不動産取引ではないとのことで補償対象外とのこと。
しかし、賃貸契約に関する部分の不正ということで申告できる部分があるとアドバイスされました。
業者が団体に預けている弁済業務保証金から補償されるようです。
聞き取りの日が設定され、会社を休んでうさぎさんの本部に出向きました。
協会の弁護士さんもメンバーにいて、経緯や被害額を説明しました。
最後に、
「私のこの物件、前の管理会社は倒産して未払いにされて、この業者さんに変わって信頼していたんです。前回の事情を知っているのにこんな仕打ちはひどいです。
この業者さんから被害者を出さないためにも不動産屋の仕事を今後もできないようにして欲しいです!」
と、いった内容のことを述べたように思います。
この時は落ち込んでいて、ダジャレの好きな私でも、
「うさぎさん、月にかわって、お仕置きしてください!」などというギャグも思い浮かびませんでした。(思いついていても言いませんが。)
今回の手続きで、業者が預けていた保証金を使用すると、この不動産屋は当面が営業ができなくなる仕組みのようです。その後、私の銀行口座にいくらかのお金が振り込まれました。
ご参考までに、
対策を模索していたとき、行政のサイトで不動産業者の過去の履歴がみれるのを知ったのですが、この業者はその時点では無傷でした。履歴に問題がなくても100%信頼してはいけないということですね。
今回のことで、同じ登録番号や社名で営業を再開できたとしても、少なくとも記録が残るはずです。(どうなったか見る気もしないし、会社名さえも今は忘れてしまいました)
この業者を紹介してくれた知人に後から聞いた話ですが、
株で失敗して、預かった家賃を使い込んでしまったとのことだったようです。
「変な業者を紹介してしまってすみません」という言葉もなかったです。
問題の不動産屋の居場所は(知らなかったのかもしれませんが)教えてくれなかったです。
私が株で大損したこもあるので、同情をさそうために言ったのかも知れませんが、少なくともひと様のお金を自分のギャンブルの損金の穴埋めには私はしないぞ!と思いました。
これを機にその知人とも疎遠になりました。
次の家賃管理会社
私所有の部屋に住んでいるかたには、家賃の支払いを止めてもらって、早く新しい家賃管理先の口座をお知らせする必要がありました。
その業者は自分でネットで検索して見つけました。
お店として賃貸オーナーを扱っていて家賃管理の手数料も少なめの中規模以上のお店です。
当時、都内に通っていた通勤電車から見える駅そばに看板が見えました。会社の帰りに途中下車して申し込みに行きました。
何年か後、入居者の退去の立ち合い代行もこの業者にお願いしました。
「床に大きなくぼみができていたのですが、入居者が最初からかあったと主張している」と報告をうけました。
家賃をねこばばした業者が入居の立ち合いをしているはずですが、引継ぎ資料をもらっていないので証拠がなく、こちらは泣き寝入りでした。
床の修理や壁紙張替等を手配して入居者を募集しましたがすぐに見つかりません。
空室期間が長いと貯金の持ち出しが増えて焦ってきます。
「このマンションは私にとっては相性の悪い物件かも」という思いが増してきました。
家賃を管理してしていた不動産業屋に売却をお願いしました。
金額は忘れましたが買ったときよりも低い額でした。
今住んでいる家の押し入れの段ボール箱に確定申告の控えがあるはずですが、見たくもない失敗投資だったので、この記事のために確認もしたくないのでした。
ワンルームマンション投資 物件S まとめ
災難でしたが、いろいろ勉強するための物件だったように思います。
後日わかったことも含めご参考をまとめとして箇条書きにします。
・勧誘でもまともっぽいセールスマンがいる
・新築マンションの表面利回りは約4%
・ローンの支払額は家賃収入よりも低くするのがよい
・確定申告で還付金がもらえる
・更新時や新規契約時に礼金の半額もらえる
・不動産屋の看板には直営店と加盟店がある
・家賃の管理会社は信頼できるところが良い
・対抗処置として資産を差し押さえる手段はある(が難しい)
・空室期間は持ち出しになる
・不動産屋の多くはウサギさんか鳩さんに弁済用の保証金を預けている
・減価償却分は売却時は利益分に計算される(今回はそれでも損益はマイナス)
・購入時の領収書は確定申告で必要
・不動産ローン残高は家賃収入があっても自宅の住宅ローン審査時にマイナス要因となる
・一度所有者の名簿に載せられてしまうと、売却後何年経っても転売業者から『売ってください』の手紙がくる
後日談:
このマンションを私に売ったT氏は、いい人だと思ったのですが、買ったあとにもう一部屋を買い増しするようにしつこく脅すような感じの電話もしてきました。もし買っていたら、自宅の住宅を買うときにローンが組めなくなるところでした。
彼の会社の倒産時にはまともなアドバイスはなく、数年後に転職先から懲りずにセールス電話をかけてきました。(→着信拒否にしました)
「ワンルームマンション投資は、私には向いていない」と思わされた物件でした。
が、懲りずにまた1件買ってしまった話は別の機会に。
ここまで3回にわたり読んでいただきましてありがとうございました。
不動産投資をされる際の参考にしていただければ幸いです。