No.007 退職~単身赴任生活の終了 その5(帰路)
④退去日 (6月1日)
朝、ホテルを出て道の途中に以前の赴任地でよくお参りした神社と同じ名前の大きな神社があったので、立寄ってお札を納めた。
「前の赴任地ではお世話になりました。この地まで持ってきてしまったお札を納めさせていただきます」
アパートに着き、中で待つ。
約束の時刻になると、営業っぽい人と作業服を着た人が来た。
このアパートを管理している不動産会社の人たちだ。
説明を受けたあと、関係書類を渡し鍵2本を返した。
家の中と外を一緒に見て回った。
このあと細かいチェックをして後日料金が決まるとのこと。
「このまま追加修繕がなければ4万円ちょっとの返金額になりますね。
後日○○様(わたし)にお知らせします」
「あの~、ここは法人契約なので会社のほうにお知らせになるのかもしれませんね。
私は敷金を給料から引かれたので、返金ある場合は私に戻してほしいのですけど・・・
追加料金がある場合は会社に請求してくだいね、アハハハハ」
と、冗談半分で言っておいた。
敷金3か月分も払ったのたけど、1/4ぐいらしか戻らないのは、たたみとか、せっかく補修した壁紙とかも新品に張り替えるのだと思う。(その後、不動産屋からも会社からも連絡はななく、給与明細にも該当する記載はなかった。ま、家賃もこれまで多めに補助していただいたので請求ないだけでもよしとしよう)
「玄関の外の掃除機は午後に知人が取りに来ますので、このままにしておいてください」
と、言ってアパートを後にした。
⑤自宅へ帰る旅路
車のなかは、倒して平らにした後部座席から後ろは持ち帰る荷物でいっぱいだった。
高速に入って一気に自宅まで帰るという選択肢もあったが途中、宿を取っていろいろ見てまわることにした。
⑤-1 パワーストーンを買う
とりあえず私が通っていた会社に車を走らせた。
「ここに通ってたんだよ」
と、守衛所の前に車を停めてかみさんに説明した。
「あ、そういえばこの近くにパワーストーンのお店があるんだ!」
と、言って車はそのお店があるショッピングモールに向かった。
この日は、お店のセールの日で10%引になる。
縁起物は値切って買いたくなかったので好都合だ。
以前から欲しかったのはドーム型のアメジスト。
気分が高揚しているせいか、自分へのご褒美第2弾として買うことにした。
大きさや色の濃さとかで値段は変わるようで、ドームは5点ほど展示されていた。
私はかみさんの手を借りてオーリングテストで決めることに。
オーリングテストとは
・1人が片手で対象物を触り、もう一方の手は親指と人差指で輪を作る
・もう一人がその輪に左右の手の人差し指を入れてから親指とで輪をつくる
・石に触っている人はわっかを開かないように力を入れる
・もう一人の人は両手のわっかで、ぎゅ~っとその人のわっかを開こうとする
石を触っているときに開かなる場合はその石はその人と相性がいいということになる。
余談になるが、かなり昔、職場で力持ちの若いお兄さんで実験してみたことがある。
彼が何も持っていないときに、私が彼の指リングを開こうとしてもびくともしなかった。
次に、彼の持っているたばこの箱を反対側の手のひらに置いてもらい、私がリングを引っ張る。
するとリングはいとも簡単に開いてしまったのだ。
そのお兄さんは驚いていたが、その後もたばこはやめなかった。
店のアメジストドームで順次オーリングテストを繰り返したが、1巡目と2巡目で結果が違ったりした。
お店の人が、「これを試してみたら?」
と、言ってペンジュラムを貸してくれた。
ペンジュラムとは、振り子のことで、糸の先にくさび状に成型された水晶がついている。
人差指と親指で糸を持ち、そのゆれ方でYESかNOを判定する。
ペンジュラムをアメジストドームの上にかざし、反応を見た。
かみさんもやってみたが結果はまちまちだった。
結局、最後は直観で決めた。
「なんとなく気に入ったやつ」になった。
かなり重たくて、箱に入れてもらっても車に積めるスペースがないので緩衝材のプチプチを厳重に巻いてもらった。
⑤-2 その日の宿
景色の良い岬のほうの道路を走らせ、この日泊まるホテルに向かった。
途中、仕事でよく行った工場に似ている建物があった。
よく見るとその工場だった。いつもと反対側の道から来たから気づくのに時間がかかった。
宿に着いた。
夕食の前に大浴場に行く。
このホテルは部屋の鍵は1個だったので、早く戻るかみさんに鍵を渡した。
脱衣所で浴衣をぬでいると、すっ裸の幼児2人が私のそばにきて、いきなり
「ぼく5さい!」
続けて背の低いほうの子が
「ぼく3さい!」
とごきげんな感じで自己紹介してきた。
とっさに「おじさんも4歳!」
と、返事しょうと思ったが親が近くにいるかも知れないのでやめて、
「兄弟か?」
「うん」
まもなく父親がやってきて2人を連れていった。
元気なエネルギーをもらったような気がした。
湖の岸にある露天風呂で、ここでもいい気持ちでつかることができた。
⑤-3 帰路 (6月2日)
次の日は、雨だった。
スマホで名所を検索して、楽器の博物館、歴史上の人物の菩提寺、お菓子の工場見学などに行った。
その後、近くのインターから新東名高速に入り自宅へと向かった。
単身赴任生活 完了!
投稿日:2024/08/12